2021.03.29

【COLUMN】シリアス

スナックミー

母親譲りで、笑いのツボが絶望的に浅いため、電車内やカフェでひとりニヤニヤしてしまうことが日常茶飯事です。そもそも私の友人たちが面白いという事実と相まって、一日に一度はLINEで「今ひとりなのに笑ってる」と打っている気さえします。

思えば、「どんなときも笑顔で」というのを長らくモットーにしてきたフシがあります。

小学生のとき、Mr.Childrenの『PADDLE』という歌の“良い事があってこその笑顔じゃなくて 笑顔でいれば良い事があると思えたら それが良い事の序章です”というフレーズにいたく感銘を受け、あまりにお気に入りになったので学芸会の「筆ペンで好きな字を書こう!」という作品展示にもこの言葉を選んだくらいでした。(今思えば生意気な小学生だな)

事実、怒っていたりウジウジしていたりするよりも、日常的に笑顔でいたほうがいいことが舞い込んでくるのですが、そればかりではいけないことも痛感しているこの頃。

真顔になるのが、すごく苦手なのです。

なにかの折に写真を撮ってもらうと「真顔でお願いします」と言われてしまう始末。

「笑ってください」はよく聞くけれど、その逆もあるんですね。それ自体が面白く感じてしまい、更に笑ってしまうという負のループに陥ることも…。

笑顔でいるのはいいことだけど、「逃げ」として無意識に選んでしまうのは良くないなと思いました。

居酒屋のカウンターで真剣に語り合う、みたいなことが好きだし、大事なことを伝えたいときにニコニコしてるのって、ちょっと違う。

肝心なときにはシリアスを選択できる、そんな勇気も持ちたいです。

文=山越栞


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