“The cure for anything is salt water, sweat, tears or the sea.”
あらゆることへの治療法は塩水である。汗、涙、もしくは海のように。
Karen Blixen
何日か前のことです。鍋に残っているスープを冷蔵庫にしまわず、そのままにしていました。
ある夜にごはんをつくろうと鍋を見ると、どうやら傷んでしまっている様子。
常温でも大丈夫だったごはんやお味噌汁が傷んでしまうようになって、もうそんな時期になったんだなと季節の移りを感じます。
今までは、料理が痛むたびにショックでした。
だけど、こう視点を変えてみたんです。急な暑さに料理が耐えられないように、わたしたちだって、急な寒暖差や環境の変化に耐えられなくても当然なんじゃないか、と。
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前職では、新しくオープンした施設で勤務していました。そのとき、植栽を管理してくださるメンバーの方々に枯れかかっている木のご相談をしたことがありました。
入り口付近に植わっている大きな木の葉が、ところどころ枯れてしまっていたからです。
植えたばかりなのにどうしてなんでしょうと聞くと、その方からは「人間と同じなんですよ」という言葉がかえってきます。
「これまで別の場所で育ってきた植物にとって、植え替えられた土地が合うとは限りません。人間だって、大学生から新社会人になって環境ががらりと変わると、とても負荷がかかりますよね。この一年かけて、合う土地ならすくすく育っていくし、合わなければ枯れてしまうんです」
これまで植物は適した気候のところであれば、どこでも育つと思い込んでいました。
植物だって、生き物です。そして、それは人間だって同じこと。合わない環境にいれば、調子が悪くなってもおかしいことじゃない、と気づきました。
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新しいウイルスの存在にはこの一年で慣れたように感じても、これまで通りの日常が送れなくなってしまったこと、月単位で行動範囲が緩んだり規制されたりと、実際のところは小さな変化の連続の中で過ごしています。
今のような状況が続くと、自然にリラックスをするのはなかなか難しいかもしれません。
まずは、そろそろこの状況に「慣れなきゃ」と無理をしないで過ごしてみることが大事なんだろうと思います。
それができるようになったら、運動をしたり、心が動く作品に触れたり、(近くにあれば)海に行ったりすると体に溜まったものがデトックスされていくはず。
こんなときだからこそ、のんびり過ごしたいですね。
さて、今回も最後までお読みくださりありがとうございました。今週は夏日のような気温の高い日もありそうなので、水分と塩分補給をしっかりとっていきましょう。今週も、すこやかな一週間になりますように。
文=ひらいめぐみ
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