元気がないとき、いつも近くにあったもの。ふと無意識にしていた習慣。
小さいころのおやつ時間のような、自分を自然とごきげんにしてくれたもの/ことってなんだっけ。
これまでのごきげんを定点観測してみて、見つけたことを綴ります。
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小さいころ、ずっと一緒に寝ていたキティちゃんがいました。
母には何でも話せましたが、いつも話したいことがいっぱいありすぎて、話しても話し足りないことがよくありました。
気になる男の子のこと。友だちと喧嘩したこと。先生に言われた言葉。
そんなとき、そのキティちゃんに話を聞いてもらっていました。
子どものときは狭い世界のことがすべてなので、当時はその友人を守ることにとても必死だったように思います。
わたしの寝相があまりにも悪く、よくベッドからいなくなってしまうことがあり、朝見当たらないと学校でもずっとそわそわして過ごしていました。
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20歳になってから、テディベアを買いました。
ぬいぐるみがすきな割に実際は数えるほどしか家になく、それもほとんど友人が誕生日に送ってくれたものでした。
最初はかわいいなあと眺めていたんですが、なぜなんでしょうね。話しかけたくなってくるんです。
もう子どもじゃないのにな、でも別に誰にも見えてないしな、と言い訳をしながら。
そうして一人暮らしをしている間は、毎日ではなくともときどき、その子にぽろぽろと誰にも話せない悩みを打ち明けたりしていました。
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大前粟生さんの『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』という小説があります。ぬいぐるみと話す「ぬいサー」を舞台にしたお話です。
本著の文中のあるシーンで、こんな台詞が出てきました。
「自分のことばでひとのことも傷つけたくないから、でも話さなきゃって思うから、ぬいぐるみに話してるのかも」
これまで、ぬいぐるみと話してることを誰かに言ったことはありませんでした。だから自分はちょっと変なのかもしれないと気にすることもあったんです。
だからこの台詞を読んだとき、「なんで分かるんだろう」と、思わずうるっときてしまいました。
それでも嬉しい時も、ときどき話したくなるのは、きっと本当に大事な友だちだからなんだと思います。
トップの画像に写っているのは、数ヶ月前に我が家へやってきた「おぱんつくん」です。かわいいでしょ。
ぬいぐるみの友だちがいる人とは、きっと仲良くなれます。
最近マグミーのtwitterを始めたので、よかったらぬいぐるみの友だちを引用ツイートやメンションで教えてくださいね。
文=ひらいめぐみ
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