“We are all in the gutter, but some of us are looking at the stars.”
私たちは皆、どん底の中にいますが、その中の何人かは星を見ています。
-Oscar Wild(オスカー・ワイルド)
こういった状況になってから、これまで以上に本屋さんで本をたくさん買うようになりました。
「今すぐ読みたい」と思うものはネットで買うことの方が多かったのですが、買いたかった本を見つけるまで本屋さんをはしごしたり、目当てのものがなくても一時間ほどはお店の中をうろうろし、いつのまにか何冊も抱えてレジに向かったりしています。
そのほかにも、応援している作家さんの作品を買ったり、ファンクラブに入ったり。
きっと「なくならないでほしいもの」を応援したいという、自分なりの意思表示なんだと思います。
この1年半ほどで、ずっとあると思っていた場所がなくなってしまったり、なくなったことも気づかずに立ち寄ったら違うお店になっていたりと、さみしい思いをすることがとても増えました。
だけど、振り返ってみると、「不要不急」で片付けられたものの多くに救われ、自分が生きていく上では大事な存在だということに気づかされる期間でもあった気がします。
以前、定期便と一緒にお届けしている冊子『3PMmm…』で星特集をしたことがあります。インタビュー企画では、星のことについて『科学の片隅で科学夜話』の著者である全卓樹先生にお話を伺いました。
そこで都会でも星が見える方法をお聞きしたところ、全先生は「穴のように少し窪んでいるところから見ると、周囲の光が視界に入りにくくなって、星を眺めやすくなります」と教えてくださったんです。
今日のオスカー・ワイルドの言葉を見つけたとき、このお話を思い出しました。「どん底にいるから、星もよく見えるんじゃないか」と。
こんなときだからこそ、自分にとって大事なことをまっすぐ見つめられるのかもしれません。
今は真っ暗闇の中だとしても、きっと星はよく見えますよ。
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さて、今回も最後までお読みくださりありがとうございました。
全先生のインタビューといえば、「わたしたちのもとをたどると星屑だった」という事実が衝撃的でした。webでもご覧いただけますので、まだの方はぜひこちらを読んでみてくださいね。
文=ひらいめぐみ
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