詳しいと言えるまでの自信はないけれど、やっぱり好きだなぁと思うものがいくつかあります。
そのひとつがアート鑑賞。美術館に行くのも、地方の芸術祭に行くのも、小さなギャラリーをのぞくのも好きです。
特に印象に残っているのは、数年前に、瀬戸内海の直島と豊島を旅したときの思い出です。
直島に滞在している間に仲良くなったBARのマスターに「せっかくなら行っておいたほうがいいよ」と言われ、延泊して最終日に足を運んだ豊島美術館。今までに感じたことのない気持ちにさせてくれる、かけがえのない場所でした。
アート鑑賞は、人によって受け取り方に違いがあることを明白にする行為だと思っています。例えば同じ展示に足を運んでも、作品の説明を咀嚼するようにじっくり読む人もいれば、作品を直感的に観つつさらりと足を進める人も。
あなたはどんな風に鑑賞するタイプでしょうか? 秋なので、しっぽりとこんな話をしてみたいです。
ところで、編集の仕事をしていると、ごく稀に芸術家さんへインタビューをする機会に恵まれます。そこで以前、とある方に「作品をどのように感じてほしいですか?」と聞いたことがありました。
「分かってもらえなくてもいいと思っています。そこに何か違和感のようなものが残れば」
そういった彼女の回答を、たまに思い出すのです。
分からなくてもいい、という感情は、なんて豊かで贅沢なんだろう、と。
きっと伝えたいことはあるはずなのに、受け取る身に委ねられていること、それ自体が、アート作品の魅力なのかもしれません。
『3PMmm…』編集担当 山越 栞
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