2021.05.17

DISCOVERY about the MOON(2/2)

スナックミー

人類と月の歩み

世界各国が幾度となく取り組んできた月探査。アストロバイオロジーの観点からいえば、地球外の天体の性質や有機物の研究が進むことは、地球の期限解明や未来の人類の宇宙進出に役立つと考えられている。

また政治面では、月をはじめとした宇宙開発は国際的地位を確保するという点でも各国で注力されている。月への到達を果たした人類の功績と、これからの歩みを辿る。

旧ソ連の月探査

1950年代後半、アメリカと旧ソ連の「月探査競争」が勃発。先手を決めたのは旧ソ連で、1959年に無人探査機ルナ2号が月に衝突。

その7年後にはルナ9号が軟着陸、1970年にはルノホート1号が月面約10kmの移動を達成した。

アポロ計画(アメリカ)

1960年代後半〜1972年にかけて行われた、アメリカによる人類を月へ送る計画。アポロ11号が人類初の月面着陸に成功した。アポロ計画により月に着陸した宇宙飛行士たちが合計約382kgの岩石を持ち帰ったことにより、月の解明が大幅に進む。

クレメンタイン(アメリカ)

アポロ計画終了以後アメリカは月探査から離れていたが、1994年に打ち上げたクレメンタインにより、月には大量水が存在している可能性があると判明。

それまで、月に揮発物はないと思われていた状況に一石を投じた。これにより各国が再び月探査に力を入れはじめることになる。

かぐや(日本)

2007年に打ち上げられた、アポロ計画以降では最大級になる月探査機かぐやが、月の地形を詳しく解析し、より詳細な月の地形図が完成した。

また月の表面がかつてドロドロに溶けていた証拠を固め、月に存在する長さ約50kmもの縦穴を世界で初めて発見した。

嫦娥計画(中国)

2019年1月、中国無人探査機嫦娥(じょうが)4号が、世界で初めて月の裏側への着陸を成功させた。地球から見える表側への着陸よりも高度な技術が要されるため、宇宙開発の世界でも大きな話題に。

これからの月探査は?

中国の嫦娥計画による快挙によって、アメリカは2024年までに再び人を月へ送り込むことを発表(アルテミス計画)。当初の2028年という予定から4年も前倒しした。

一方、日本も月への着陸を目指しており、SLIM(スリム)という月着陸機くぉ2021年に打ち上げる予定となっている。

現在の科学では月を「周回」することはある程度可能になっているが、機会を「着陸」させるとなると、未だ課題が多い。また、月に水が存在することも未だ確証を得ておらず、月の水探査は始まったばかり。

SFの世界では月への移住が描かれてたりもするが、それが現実世界で実現するのであれば、それまでの道のりでまだまだ月への探求は我々をワクワクさせてくれそうだ。


国立天文台の公式ホームページやSNSでは、月や宇宙についてより詳しい情報を知ることができます。

公式ホームページ
https://www.nao.ac.jp/

Twitter:@prcnaoj
Instagram:@naoj_pr

文=3PMmm…編集部

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