2021.02.16

【COLUMN】時間の濃さと心のはなし

スナックミー

 時間には濃度があるなぁと、つくづく思います。

 ここ最近は、金曜日になるたびに「もう週末?早いなぁ…」なんて驚くけれど、そんなときは心の危険信号だったりするから、気をつけないといけません。

 日々をせわしなく過ごしている自分にはたと気づいてしまったとき、いつも思い出すのが、子どもの頃に読んだミヒャエル・エンデの著作『モモ』。

副題に「時間どろぼうと、ぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子のふしぎな物語」とあるように、時間を節約することに必死でたいせつなことを忘れてしまった大人たちを、小さな女の子「モモ」が救ってくれるお話です。

 久しぶりに読み返してみたら、大人になった今こそ、たくさんの気づきを与えてくれる作品だなぁと。

”時間とは、生きるということ、そのものだからです。そして人のいのちは心を住みかとしているからです。”

 暦や時計をものさしにして「時間そのもの」をはかることはできても、それぞれの人、そのときどきによって、同じ一時間を永遠に感じることも、一瞬に感じることもあります。

エンデの言う「いのちは心を住みかとしている」といったフレーズがなんだか腑に落ちて、「時間の濃度」について思いを馳せてみました。

 「濃くてすてきな時間を過ごせたなぁ」と思えたときって、心がしっかりと動いて、生きてるなぁって実感したときなのかもしれないな。


これからのおやつとわたしと

秋、そう、待望の秋がやってきます。食欲の秋とは言ったもので、肌寒い季節のご飯は本当においしい。そしておやつも、もっとたのしい。「あれも食べたいこれも食べたい」と駆け回る姿が目に浮かびます。

次号は、秋のおやつをたくさんご紹介できるかなあ。スナックミーの大本命イベントハロウィンもあるんだよなあ。じゅるり。さて、次号もお楽しみに。

といっても、どんな季節もおやつはおいしくってたのしくって自由、なんですよね。

文=山越栞

編集者・ライター、ときどきエッセイスト。1991年栃木県日光市生まれ。十代から茶道を続けており、身近な日本文化の発信がサブテーマ。


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