
「結果にコミット」という、とあるコピーがありますが、これが耳に残るのは、それだけ「結果にコミット」することが難しいからなのかもしれません。
人や自分に対して絶対的な成果を約束できることって、どれくらいあるんでしょう。
成果といえば仕事のイメージがあるけれど、どんなに本気で取り組むとしても「絶対に結果を出します」と約束するには、少なくとも勇気が必要です。
そんな中、今回のissue11を制作していて気づいたのは、掃除や洗浄というのは、日々の生活のなかで最も手軽に「結果にコミット」できることなのかもしれないな、ということ。
「オヤツヲタべツツ」のインタビューで慧然寺の和尚さんが「掃除って、終わったあときれいになった景色が見えているのがいいですよね」とおっしゃっていて、なるほどその通りだなと思いました。
世の中の人々が「掃除好き」と「そうでない人」に二分されるとしたら、私自身はおそらく後者で、したほうがいいものと分かっていても、掃除を「義務」として捉えてしまいがちなタイプでした。
でも、掃除好きの人に「どうして?」と聞いてみると、多くの人が「だって自分が動きさえすれば絶対にきれいになるから。スッキリして気持ちいいし」と答えてくれます。
そう考えると「なるほど筋トレみたいなものなのか」と思い、ふたたび「結果にコミット」って秀逸なコピーだなと思うのでした。
行動が必ず結果に紐付いていく、絶対に裏切られないことがこんなにそばにあったなんて。
洗ったり、お掃除したりすることがセルフケアにつながると思うと、俄然やる気が湧いてきました。
文=山越栞
