2021.03.05

【COLUMN】甘いものとのよい関係

スナックミー

高校生のとき、テスト期間が明けたら繁華街のスイーツバイキングに行くのが何よりの楽しみでした。

地方都市の商業施設に初めてできたスイーツバイキングは、当時の女子高生に大人気で、ちょっとお洒落して友だち同士で行くと、デート中の先輩に出くわしたりもして楽しかった思い出です。

ショーケースに並ぶ10種類以上のケーキを全制覇したい一心で培われた「甘いものに飽きたらしょっぱい系を食べる」というノウハウは、それまで「甘いものはデザートとして最後に食べるもの」と教わってきたルールを覆すものとして、どこか背徳的な贅沢さがありました。

ミルクレープを食べて、ラザニアを食べて、次にシュークリーム、なんて小さい頃は許されなかったことを覚えてしまい、大人になっていくのもいいもんだなと思った記憶があります。

大学生になったときには「誕生日のホールケーキにそのままフォークを刺してひとりで食べる」という夢を叶えて、このときも、大人になっていくのも…(略)となりました。

俗に言うアラサー世代になってから、あまりそういう機会もなくなったけれど、今思うと「よくあんなにたくさん甘いものを食べられたな」と懐かしくなります。

というわけで、本当の大人としての今の贅沢は、どちらかというと「とびきり良いものをちょっとだけ、長い時間をかけて味わう」にシフト中です。

スイーツバイキングにかけていたのと同じくらいの金額で、どこそこの有名パティシエが作ったショートケーキをホテルのラウンジで食べる、とか。

家でのおやつ時間も、ちょっとこだわった美味しいクッキーと、ちゃんとドリップして淹れたコーヒーを用意する、とか。

ただ、現段階ですと美味しいものはすぐ食べちゃうので、「長い時間をかけて味わう」ができるようになったときにやっと、本当の大人を実感できるのだと信じています。

『3PMmm…』編集担当 山越 栞


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