2021.02.17

【私のおやつ論】スナックミーCOO& Co -Founder 三田村 健一

スナックミー

- 立ち上げ時などの印象的だったエピソードがあれば、教えてください。

サービスをリリースした初日に確か2人だったかな、購入してくれた人が現れた
んです。当時は売れるかどうかも分からず、正直商品もまだ集めている途中とい
う段階でした。

広告もかけてなかったので「え!売れちゃったの?」と慌てて商品を集めた覚えが…とても驚きましたが、それだけ強く求めている方がいらっしゃるんだなと、当時はまだ迷いながら事業展開している段階でしたから、なにか背中を押された感じがしました。

- これまでで、印象的だったおやつエピソードはありますか?

大学生の頃、お遍路さん(四国八十八箇所巡拝)をした時の話です。毎日の野宿
で体力も限界に近づいてきたタイミングで運悪く台風に遭遇した際、国道沿いの「ブルドッグ」という喫茶店に雨宿りで入りました。

そこに3歳くらいの女の子がいて、僕が入店してからずっと大号泣。こっちはフラフラで、少しでも仮眠して体力を回復したいので「静かにして欲しいな」と愛想なくしていましたが、店を出る時にその女の子が僕のところに来て1粒のキャラメルをくれたんです。

「兄ちゃん、頑張れ」と大声で応援してくれて…おかげで辛い旅路を乗り切ることができました。

たった1粒のキャラメルであれだけ感動することがあるんだなと。いつかブルドッグに行って、今は大きくなっているだろうあの時の女の子に御礼を伝えたいですね。

- 現在のおやつ市場やおやつに関する人々の習慣について思うことはありますか?

製菓業界に携わるようになって思うのは、売れている商品=良い商品、ではないということです。

もちろんコンビニやスーパーの棚に置かれている商品は商品力と販売力がある、ということの証左かと思いますが、日本には商品力は素晴らしくても販売力がないがために、日の目を見ない商品が山ほどあります。僕は出張の際に道の駅や地元の朝市、マルシェなどに足を運ぶのですが、驚くほどよい商品が見つかる時があるんですよ。

そういった商品の取り扱いをsnaq.meで始めると、会員さんも「見たことない!」と喜んでいただけるし、作り手さんも売上が確保できて、良いコトづくめなんです。

コンビニやスーパーに置かれている国民的スナックも良いですが、小さいながらも一生懸命想いを持ってモノづくりに励んでいる作り手さんも脚光を浴びる、そんな業界になればいいなと願っています。

- 三田村さんの思う「おやつはこうあってほしい」を教えてください。

おやつってそもそも不要不急なものであって、水やご飯などとは違い「なくては生きてはいけないもの」ではないですよね。

つまり「仕方なく」購入している人はいなくて、自ら進んで購入しているはずで。なので、好きなように楽しんでいただければいいのかなと思っています。

好きで食べてるはずなのに、コンビニとかで「仕方なく」買っているように見える方や、食べた後に「食べちゃった、どうしよ…」と後悔している方を見ると、まだまだ僕らの努力が足りないんだなと、少し残念に思ってしまいますね。

- snaq.meを通して実現したいことや、伝えたいメッセージなどは何ですか?

以前にお客様から言われた言葉でとても印象深いものがあるのですが、それは「snaq.meと出逢ったことで、人生が豊かになりました」というものです。

「おやつで世界を変える」なんて大それたことはまだまだ言えませんが、少なくとも購入いただいた方の人生を少しでもポジティブに変えられる、そんなサービスにしたいと思い日々の改善を積み重ねています。

- ユーザーさんにはどんな風におやつを(snaq.meを)楽しんで欲しいですか?

先日とある動画を見たんです。某有名アーティストが全国から集まった1,000人の18歳と大合唱をする、というものなのですが、演奏後はもうみんな感動してほぼ全員泣いてしまっているんですね。改めてアーティストって凄いなと。

僕らがどれだけ凄いサービスを作っても、購入者全員を泣くほど感動させるなんて絶対にできないですから。ライブや旅行などの「非日常体験」はみんな感動するし、記憶する。

一方で日常のおやつには感動しないし、記憶もしない。
3日前に何のおやつを食べたかなんてみなさん覚えてないですよね。snaq.meではそんな「日常のおやつ」を少しだけ「非日常のおやつ」にアップデートさせたいと考えています。

snaq.meを待っている間はまるで旅行に行く前日のようにワクワクする、届いた時は誕生日プレゼントをもらった時のように興奮する、そんな風に感じていただけると嬉しいです。

- その他、読者に届けたいメッセージがあればお願いします! 


2016年3月にスタートしたsnaq.meですが、おかげさまで3年半なんとかやってこれました。これまで継続できた理由の1つは間違いなく、みなさまからご意見、ご指摘、アドバイスをいただけたから、だと言えます。

お客様から企画商品のネーミングをいただいたり、商品改善のアドバイスをいただくことがよくありました。この場を借りて御礼申し上げます。そして引き続きみなさんからの叱咤激励、アドバイスをお待ちしています。

たとえどれだけsnaq.meが大きくなったとしても、一人ひとりのお客様の声に耳を傾ける企業でありたいと願っています。

-Profile-
三田村 健一
スナックミーCOO& Co -Founder 
旅行会社JTBの法人営業職としてキャリアをスタートさせ、新規事業開発などに携わる。ベンチャー2社での事業開発を経験した後に、2015年9月スナックミー創業。現在はスナックミー社のオペレーション全般、Customer Successなどを担当。

※本インタビューは発行当時の掲載内容です。

取材・文=山越栞

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