2021.03.19

【COLUMN】ハートのメガネ

スナックミー

数年前に、「今さら聞けない大人の作法」についてあれこれまとめた本の編集を担当していた時期がありました。そのなかで「参拝の作法」というページがあったので、気になっていた質問をとある専門家さんに聞いてみたのです。

「拝んでいるときって、神様になんて伝えるのが正しいんでしょう?」

手水舎の使い方や、二礼二拍手一礼をする、という視覚的にも分かる作法については調べればすぐに出てくるけれど、「肝心の手を合わせているときは、みんな何を思っているんだろう」ってずっと疑問に思っていたのです。

「○○になりますように!」ってお願いするのはどこか他力本願な気がするというか、それこそ「苦しい時の神頼み」感があってどうもすっきりしないなぁ…と。

正しくは、「お願い」よりも「感謝」して「誓う」なんだそうです。

たしかに、お願いするよりも「こうなるようにがんばります!どうぞ見守っていてください!」って拝んでいる人のほうが、神様的にも助けてあげたくなりますよね。

それからというもの、手を合わせることは、今をちゃんと受け止めて、自分と向き合うことなのかもしれないなって思うようになりました。

この冊子がみなさんのもとに届く頃には、とっくに初詣も終えているんだろうけど、「今年は神様になんて誓おうかな」とぼんやり考えている今です。

そういえば、年末に浅草の今戸神社で招き猫の置物をお迎えしたのですが、対応してくれた社務所のマダムも「“かみさまいつもありがと!”って拝むとご利益が上がるわよ」って教えてくれたなぁ。

キュートな口調のアドバイスはもちろんだけど、マダムがかけていたハート型のメガネがとっても素敵でした。

文=山越栞


この記事をシェアする

スナックミー

おいしいマルシェおやつとワクワクを詰め込んでハッピーなおやつ体験をお届けします。