2021.02.09

【私のおやつ論】スナックミーCEO 服部 慎太郎

スナックミー

– おやつのサービスを立ち上げようと思った背景について、教えてください。

僕の経歴的に「なんでおやつなんですか?」ってよく聞かれるのですが、単純におやつが好きだったからです(笑)。

もともとコンサルタントをやっていた時代に激務だったので、間食がご飯代わりになってしまっていて…お煎餅と炭酸飲料でお腹を満たす、みたいなことをやっていました。

その頃に間食の習慣がついて、生活のなかでおやつは欠かせないものになっていたのですが、その時は、おやつを小腹を満たすもの、と機能的な側面で考えていました。

サービスを初めたきっかけとしては、子供が生まれたことが大きいかもしれません。子供って本当におやつが好きで、美味しいおやつがあるだけで歓喜の叫びをするくらいなんですよね(笑)。そんな姿を見ていると、「確かにおやつって子供の頃もっと楽しかったよなー」と漠然と感じるようになりました。

また、子供ができたタイミングで原材料などへの関心も高まりました。市販されているお菓子の裏面を見てみると、発音に困ったり、何かよくわからない原材料がずらーっと並んでいて。もっとシンプルで美味しいものないのかな、と素朴な疑問を感じつつ、そんなおやつを探すことが日課になってました。

– 現在のおやつ市場やおやつに関する人々の習慣について思うことはありますか?

子供の頃を思い出してみると、おやつって、食べている時間だけじゃなくて、それを選んでいるときとか、家にあるおやつを食べようと考えているときもワクワクするものなんですよね。

でも、大人になるとおやつの時間でワクワクすることって減るじゃないですか。だから毎回でなくても良いので、もっとおやつでワクワクしたり楽しめるようになると良いかなぁと思ってます。

一人で食べるなら、食べる場所とか、一緒に飲むものとかを考えるのも楽しいし、そもそも誰かと一緒におやつを食べるのも楽しいので。

だからあまり「おやつ市場をこうしたい!」というよりは、自分も含め、みなさんのおやつの時間の価値を上げたいって思ってます。

– 服部さんの思う「おやつはこうあってほしい」を教えてください。

ぼくは「おやつ」という言葉と「お菓子」という言葉を使い分けています。スナックミー社内では「おやつ」という言葉は使うけど「お菓子」という言葉はあまり使わない。ざっくりいうと、「お菓子」はモノ、で「おやつ」は時間なんです。もともと、おやつ、という言葉の語源は「御八つ」で、八つ時(午後2~4時)頃に食べたのが由来。

おやつは午後2~4時くらいのことを指すので、現在の「おやつ」も時間を指していると解釈しています。それに対して、「お菓子」はおやつの時間に食べるモノです。

だから、「おやつはこうあってほしい」で言うと、おやつって時間なので、その時間を豊かなものにしたい、と考えています。

– snaq.meを通して実現したいことや、伝えたいメッセージは何ですか?

実現したいのは、スナックミーのミッションでもあるのですが「新しいおやつ体験を創造して、おやつの時間の価値を上げる」ことです。

となると、おやつの時間の体験だけではなくて、snaq.meのBOXを開けていただく瞬間や、次回のBOXに向けてリクエストや評価をしていただくときも全て含めての体験なので、単に美味しいお菓子を作るだけじゃだめなんです。

snaq.meを通じてしていただいたおやつ体験によって、おやつの時間の価値が上がることで、おやつの時間が生活の彩りになり、生活自体が豊かになる、ということを実現したいです。

– ユーザーさんにとってsnaq.meはどんな存在でありたいですか?

ちょっと前に、Twitterで生ハムの原木と同棲するって話が話題になっていて。要は生ハムの原木が家にあると、ちょっと嫌なことがあったとしても、「家に帰ればば生ハムの原木あるし」って許せちゃうっていう話なんですけど、snaq.meもそんな存在になりたいなと思ってます。

なにか嫌なことがあったり、仕事や子育てで忙しかったり、というときに「まあ家に帰ればsnaq.meあるしね」って気持ちになって、心にゆとりができるようなサービスになれたら良いなって思っています。

-Profile-
服部 慎太郎 スナックミーCEO
1981年生まれ。慶応義塾大学大学院修了後、日本総合研究所、ボストン・コンサルティング・グループ、ディー・エヌ・エーを経て、2015年9月に独立し、 株式会社スナックミーを設立。無類のコーヒー好き 。

※本インタビューは発行当時の掲載内容です。

取材・文=山越栞

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