ジブリ映画の「風立ちぬ」、NHKの大河ドラマ「いだてん」
数多くの作品に出てきて、そのたびに見ている人の注目を集めるお菓子。それがシベリアです。
ちょっと変わった見た目のシベリアは、中身もわからないことだらけ。
今回は、そんなシベリアの謎にちょこっとだけ迫っていきます。
そもそもシベリアって何?
シベリアは、羊羹をカステラでサンドしたお菓子で、主にパン屋さんで売られています。
サンドするといっても、サンドイッチのように細長く切った羊羹をカステラで挟んで作るのではなく、トレーに敷いたカステラの上からあんこを流し込み、さらにその上にカステラを乗せ、冷やし固めて作ります。
こうすることで、カステラとあんこが密着します。
意外と手間がかかったお菓子なんですね。
謎に包まれたミステリアスな存在
ふわっとしたお菓子としっとり甘い羊羹が特徴的なおやつはどのようにして生まれたのでしょうか。
この問いに答えたい気持ちはやまやまですが、なんと発祥地、発祥年、考案者など、誕生に関する多くのことはわかっていないんです。
ここではシベリアに関する多くの噂を取り上げていきます。
いつからあるの?
シベリアが売られ始めたのは、明治時代の末期(1900年代初期)や、1918年(大正7年)のシベリア出兵の年、大正時代の後半(1920年代前半)など諸説あります。
1916年創業の老舗パン屋、コティベーカリーによると、シベリアの誕生は明治後半から大正初期頃であり、当時はどこのパン屋でも製造していたとの記録が残されているとのこと。
また、『大東京うまいもの食べある記 昭和8年版』(白木正光編、丸ノ内出版社、1933年)によると、明治時代の末期から大正時代の初期にかけて学生たちがミルクホールで好んでシベリアを食べていたらしいです。
遅くとも明治時代の末期には誕生していたというのが有力そうですね。
名前の由来は?
シベリアは、名前の由来も諸説あります。
1 シベリアの永久凍土説
最もよく聞かれる説です。カステラと羊羹がシベリアにある永久凍土の地層に見えることから、この名前がついたとか。
2 シベリア鉄道説
カステラの部分が雪原、羊羹の部分が鉄道に見えることから、この名前がついたとか。
3 シベリア出兵説
1918年のシベリア出兵にちなんだお菓子だから、この名前がついたとか。
4 オーバーコート説
カステラは、極寒の地であるシベリアの寒さをしのぐためのオーバーコートをイメージしたものであるから、この名前がついたとか。
日露戦争に従軍した菓子職人がつくったなど、この他にも色々なせつがあります。
いずれにしても、ロシアのシベリアが関係していることは間違いがなさそうです。
ちょっと変わった懐かしおやつだと思っていたら、謎に満ち溢れた存在だったシベリア。
あなたの見方も変わったのではないですか?
今度見かけたときは、是非手を伸ばしてみてくださいね!
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