2021.06.05

snaq time music|6月に聴きたいおやつ時間のプレイリスト

snaq me

ずっと野球をやってみたいと思っていて、高校のとき初めて軟式野球部に入りました。

硬式もあったため、軟式は少し肩身の狭い存在。硬式野球部とサッカー部が使うグラウンドの隅で、塁間があるかないかくらいの小さなスペースでやるか、自転車に乗って他の野球場まで練習しに行かなければなりません。

それでも右も左も分からない状況(言葉の通り右足を出して右手で投げてたり、ファーストとサードどっちに投げたらいいか分からなかったり)から、フライが捕れるようになったり、いい送球ができるようになったりしたときの嬉しさといったら、言葉には形容しがたいものでした。

真夏の練習がいちばん過酷で記憶に残る思い出が多いのですが、振り返ると雨の日のシーンも同じくらい浮かんできます。

雨が降ると、グラウンドでは練習できなくなるため、代わりに、ピロティという屋根のあるスペースで各々自主練をしていました。

シャトル打ちをしたり、素振りをしたり。

広い空が広がるグラウンドでボールを追いかけるのもとても楽しかったのですが、雨の匂いが広がる薄暗いあの場所で体を動かす時間も好きだったんです。

そして、その雨の匂いを思い出すといつも甘い感じがしていて、おやつをつくっている時間となぜか重なるものがあるような気がしました。

おやつをつくるとき、わたしの場合はたいてい夜遅くに始めます。

冷蔵庫のブーンと鳴る音がやけに大きく聞こえる静かな夜の時間帯に、しゃかしゃかと材料を混ぜて、生地を成形して、オーブンで焼かれていく様子を眺めて。

静かに淡々と何かをやっているときの、心が静かになっていく状態が似ているのかもしれません。

だからなのか梅雨に入ると、思い出らしい思い出がなくても、自然とおやつをつくる真夜中の情景が浮かんできます。

2日前、例によってふと思い立ち、夜中にクッキーを焼きました。最初は落ち着いた曲をかけながらつくっていたのですが、明るい曲の方が楽しいぞ、と気づき選曲を調整しました。

来月は早めに梅雨が明けてほしいですね。楽しい曲で、心だけは晴れ晴れとして過ごせますように。


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