2019.09.30

羊羹は水菓子じゃない! #スナックミー

snaq me

水菓子の画像を調べてみると、羊羹やゼリーなどプルプルしたお菓子がたくさん並んでいます。

水菓子は水分が多いお菓子のことだから当然のことだと思われた方、実はそうではないんです。

ということで今回は、本来の水菓子の意味をご紹介します。

水菓子はお菓子でもない⁉

水菓子が何なのかは、辞書を引いてみるとわかります。

水菓子・・・果物のこと とあるはずです。

水菓子とは、水分の多いお菓子を指すのではなく果物のことなんです。

画像1

水菓子という言葉の由来をみるとよくわかります。

現在では、果物と表すフルーツですが、昔は菓子果子と書いてくだものと呼んでいました。

奈良時代や平安時代になると、唐菓子(からくだもの)といわれる小麦粉をこねて油で揚げたものが日本に伝わり、
室町時代には、茶道の発展にともない甘い茶菓子が作られるようになります。
こうして「菓子」という言葉が、フルーツと加工品の両方を表すことになります。

江戸時代になると、「菓子」が間食用の加工食品のことだけを表すようになります。そして特に江戸近辺ではフルーツを「水菓子」と呼ぶようになりました。

今では、フルーツを果物ということが一般的になりましたが、元は「水菓子」と言っていたんですね。

羊羹やゼリーはなんていうの?

「水菓子」と呼ばれることもある羊羹やゼリーは正しくは、「生菓子」です。

生菓子にも法律上の細かい定義があり、「出来上がり直後に水分が40%以上の菓子。もしくは、餡、クリーム、ジャム、寒天などを使っていて、出来上がり直後に水分が30%以上の菓子」をいいます。

羊羹だけではなく、だいふく、どらやき、あんぱん、ワッフル、アップルパイ、シュークリームなども生菓子にあたります。

「焼き菓子」といわれるお菓子も、法律上は生菓子になることがあります。とても複雑な世界ですね。

ちなみに、生菓子以外のお菓子は全て干菓子といいます。

みずみずしさが感じられ、果物にピッタリな素敵な言葉の水菓子。

言葉の意味は時と共に変化するので、水菓子は羊羹などとするのも絶対に間違っている!とは言えませんが、果物という本来の意味も大切にしてみませんか?


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