「あのね、ずっと家の中にいたり、同じ場所にいるからって、同じような生活をしていて、一見落ち着いて見えるからって、心まで狭く閉じ込められていたり静かで単純だと思うのは、すっごく貧しい考え方なんだよ。
でも、たいていそういうふうに考えるんだよ。
心の中は、どこまでも広がっていけるってことがあるのに。
人の心の中にどれだけの宝が眠っているか、想像しようとすらしない人たちって、たくさんいるんだ」
– よしもとばなな『デッドエンドの思い出』
少し前、お昼ごはんを食べに行こうと隣の駅まで歩いた日のことです。いつも隣の駅に行くときに通る道の途中に、お惣菜屋さんがありました。
昔ながらの、透明なショーケースにお惣菜やおむすびが並んでいるような、小さなお店です。
そのお店の前に、身だしなみの綺麗なメガネの男性が立っていました。
ああ、お昼でも買っているのかなあなんて思いながら通り過ぎようとしたら、その男性は「嬉しいなあ」とお店の方に向かって言いながら、おむすび(か何かお店で買ったらしき食べもの)を頬張っていたんです。
何だかあまりにもいい光景すぎて、すごくいいものを見たなあ、と後から何度も思い出しました。
—
ずっと陸続きの場所にいると、とても遠くの、日常とは切り離されたところにしか海はないと思ってしまいます。
だけど、明日、今日いた場所と同じ時間に行っても、道ゆく人も、通る車も、まるっきり同じなんてことはないんですよね。
よしもとばななさんの『デッドエンドの思い出』に出てくる冒頭の言葉には、そういう希望が詰まっていて、この言葉こそが自分の見たことのない景色が広がる場所へ連れていってくれる気がしています。
毎日同じ場所にいて同じ景色を見ているようで、まるっきり同じ状態では二度とやってこないこと。
それって、もしかしたら大きな希望なんじゃないでしょうか。
今週はGWでお休みの日が多い方もいらっしゃると思いますが、どんな方にとっても素敵な一週間になりますように!
最新のよみもの
-
仕事がはかどる秘密は飲み物に。おすすめオフィスドリンクをご紹介
業務効率をアップさせる飲み物といえば、ブラックコーヒーとエナジードリンクだけだと思っていませんか?生産性の向上を狙うには、手軽でおいしい本格ドリンクの福利厚生がぴったり。『snaq.me office ドリンクコース』のラインナップより、さまざまなシチュエーションにおすすめの飲み物を、アフターコロナのオフィスドリンク事情も踏まえながら見ていきましょう。
-
おいしいコーヒーコミュニケーションが職場にもたらすメリット&活用方法
アフターコロナの時勢を迎えて世間的にテレワークが縮小される中で、従業員同士のコミュニケーションについてお悩みの企業さまも多いのでは?職場の空気活性化におすすめなのは、福利厚生として導入するオフィスコーヒー。「コーヒーコミュニケーション」が生み出すメリットや効果、活用価値などを見ていきましょう。
-
オフィスコーヒー導入前に知りたい3つのこと【検討事項・導入形態・サービス比較】
ビジネスシーンに欠かせない飲み物といえばコーヒー。さまざまなメーカーが、企業の福利厚生の一環としてオフィスコーヒーサービスを提供しています。中小企業向けからホテル・レストラン仕様の業務用まで、ニーズごとに選択肢はさまざま。導入前に知っておきたい重要なポイントを、事前の検討事項、導入形態、大手コーヒーサービスの比較の3つの観点でご紹介します。