2021.11.10

マルミツポテリさんに聞く、うつわのこと。

スナックミー

15時。「ちょっとコーヒーと一緒におやつを食べようかな」と思うとき。20時。仕事が長引いて、「休憩を入れて、少し小腹を満たそうかな」ともうひと頑張りしたいとき。「ちょっと一息」がどれだけ短くても、そのときだけは心も満たされていくような豊かな時間を過ごしたいものです。

定期便で届くときに入れられたおやつパックから直接手を伸ばすのもいいけれど、せっかくなら素敵なうつわに盛りつけたり、複数のおやつを広げて食べたいな。そんな気持ちになったことのある方は、きっといるはず。でも、多くの方はこう感じたのではないでしょうか。「スナックミーのおやつ、盛りつけるの難しくない……?!」と。

マドレーヌやパウンドケーキなど、丸いうつわにぽんと乗せればそれなりに様になるものもあるのですが、小粒のナッツや米菓、細長いチョコレートなど、どう扱えばよいか悩んでしまうものも少なくありません。

そこで今回は、代々木にうつわ屋さんの直営店を持つマルミツポテリさんに、スナックミーのおやつに合うお皿と、テーブルコーディネートの方法を教えていただくことに。実際にお店へ伺い、うつわ選びのポイントをお聞きしてきました。

今回うつわのご提案をしてくださったのは、営業担当の鈴木さん。マルミツポテリさんでは、スタッフのみなさんが「器コンシェルジュ」の肩書きをお持ちなのだそう。心強いです。

細長くて盛りつけづらいアガベチョコレート

まず最初は、細長すぎて難しいアガベチョコレートから。細長いおやつの場合、まずどんな形のうつわを選んでいいか悩ましいところです。

店内には、無地のものからかわいい総柄のものまでさまざまなデザインのものがずらりと並んでいます。すべてマルミツポテリさんがデザインの企画をされているそう。

――この形状で別のフレーバーもいくつかあるんですが、どんなものを選んだらいいでしょうか?

鈴木さん:まず装飾があるうつわを選んでみましょうか。高さがあるものでもいいですね。

フチに絵柄が入ったうつわを選ぶと華やかに

――かわいいです!無地で高さのないうつわだと余白が大きく、寂しい印象になってしまいますね。高さと柄があることで、とても華やかになりました。

うつわにマグカップを重ねるコーディネートも

鈴木さん:また、マグで余白を埋める、というコーディネートもいいですよ。横長の器の半分にチョコレートを盛りつけ、残りのスペースにマグカップを置くことで、余白を生かしたコーディネートができます。

――「うつわの上に食器やカップを重ねる」という発想は目から鱗でした。これなら新しく買い足さなくても、おうちにあるものですぐ真似できそうです。

細長いから立てかけるのもありです

鈴木さん:そのほか、チョコレートを立てるように盛り付けられる、ピッチャーや縦長の器を使うのもありですよ。凹凸があることで、めりはりのあるテーブルコーディネートになりますね。

どうしても散らばって見えるおかき揚げシリーズ

続いては意外と大粒で、丸いうつわに並べてもしっくりこないおかき揚げです。

――和のおやつなので、やっぱり渋めのうつわがいいんでしょうか?

黒っぽいうつわでめりはりをつけて

鈴木さん:和食器と思いきや、でいきましょうか(笑)。このおかきの場合は、楕円のうつわがいいかなと思いました。丸いのに載せてもいいけど寂しくなってしまうので。おやつの色味が薄めなので、黒っぽいお皿にうつわに盛ると映えますね。

――色の濃いうつわだとおかきの存在が引き立ちますね!

淡い色のうつわでもおやつに馴染むものも

鈴木さん:そうなんです。ただ、淡いうつわでも合うものもありますよ。白っぽいものでも、こういったアンティークっぽいものを選ぶことで、昔ながらのおやつのイメージから、スタイリッシュな印象になります。

――先ほどと雰囲気は違いますが、とてもしっくりきます。

丸だと少し散らばった印象に

鈴木さん:丸だと見たときにお菓子が引き立たなくなってしまうんですよね。合わなくもないんですが、4つだったので、横長の方が収まりがいいですね。

愛らしい見た目を生かしきれないまるんとしたクッキー

おつぎは人気のクッキーの中でもブールドネージュやメープルクッキーのような、まんまる型のおやつ。

――スナックミーではこういった丸くころんとしたクッキーが結構あるんですが、うつわに移し替えた途端、かわいさが半減してしまう気がしまうんです。

小さいうつわの中でおしくらまんじゅうをしているみたいでかわいいです

鈴木さん:こういったクッキーは、高台付きのうつわでこんもりと盛るのがいいですね。おやつのサイズに対して、面が大きいうつわを選んでしまうと余白の方が大きくなってしまいます。

――すごく量も多く見えますね!

マトリョーシカ式のうつわもおすすめ

また、例えばこういったクッキーがいっぱいある場合は、1段目、2段目と重なるうつわを選んで、みなさんでシェアしやすくするのも素敵ですよ。

正解のうつわが掴みきれないフィナンシェ 

これまで登場したおやつの中では難易度がまだ低そうなフィナンシェ。置いたら何となくいい感じに見えるけど、本当に合ううつわがどれなのか改めて知りたいところです。

四角いおやつには丸いうつわがいいみたいです

――スナックミーの看板商品であるフィナンシェに合ううつわもぜひ教えていただきたいです。

鈴木さん:フィナンシェは洋菓子ですが、あえて和っぽいものに盛ってもいいですね。すべてに当てはまるわけではないんですが、「丸は四角、四角は丸」という鉄則があるので、形は丸いうつわを選ぶのがおすすめです。逆に楕円や四角い器にしてしまうと、丸よりもパッとしない印象になってしまうんです。長細い器に長細いものなので、ちょっと映えないですね。

四角いおやつにはまんまるのうつわの方が、おやつの存在が引き立ちます

――模様も入っていて一見バランスが良さそうに見えますが、たしかにさっきの丸いうつわの方が印象に残りやすいです。

鈴木さん:バームクーヘンのような丸っぽいおやつだと、逆に楕円っぽい器に乗せてもいいですね。

【番外編】散らばりがちな小粒のおやつたち

スナックミーにはナッツや小粒の米菓、クッキーなど小粒のおやつも多数あります。こういったものこそちょっとずつ食べようかな、なんて思うのですが、ぴったりのうつわはあるのでしょうか。

高さのあるうつわで上品な佇まいに

――こういう小粒の形状のおやつがとても多いんです。

鈴木さん:小さいものの場合はうつわで変化を出すのがいいと思います。これも意外と和洋どちらを選んでも合うんですよね。お菓子がシンプルなので、装飾のあるものやモチーフのあるうつわを使うと、いいアクセントになりますよ。

この組み合わせってNG?うつわ選びで気になる疑問

大体の形状のおやつに合ううつわが分かってきたところで、NGな合わせ方やテーブルコーディネートをする上での疑問についてもお聞きしました。

――先ほどのお話だとおやつの色が淡いものは濃い色のうつわを選ぶとよいのかなと思いました。この色のおやつにこの色の器はNGというものはあるんでしょうか?

鈴木さん:どちらかというとうつわの形やサイズの方が重要なので、色の合わせ方でNGのものって実はないんですよね。濃い色を持ってくるとスタイリッシュに見えますし、淡い色でおやつと器を同系色にすると、かわいらしい印象になります。どのようにコーディネートしたいかによって選ぶのがよいかなと。

――では複数のお皿を使うときの色の組み合わせも、あまり気にしなくて大丈夫ですか?

鈴木さん:そうですね。特にマルミツポテリのうつわに関してはどんな組み合わせでも馴染みますよ。例えば濃い色味のものと、薄いものを混ぜてもいいですね。

――下に敷くクロスはどのように選ぶのがよいでしょうか?

鈴木さん:柄のお皿に柄もののクロスを敷いてしまうと、少し雑然としてしまいます。例えばクロスが柄ものや色のはっきりしたものの場合は、うつわをシンプルなものにしてあげる。その逆もそうですね。うつわの色がはっきりしたものの場合は、クロスを無地にするとバランスがとれます。

うつわづくりの原点は、「食事全体を楽しんでもらいたい」という思い

マルミツポテリさんの本社は、愛知県瀬戸市にあります。うつわをデザインし、販売する食器メーカーでありながら、東京と愛知の直営店にはうつわ屋さんだけでなく、食堂や料理教室が隣接されています。

今回伺った代々木のお店も、1階にうつわ屋さんの「dishes」、2階に食堂の「meals」、3階に料理教室を開催する「富ヶ谷食事研究所」が入っていました。

なぜうつわのお店だけでなく、さまざまな業態のお店を運営しているのか。そこには、創業時から抱いている、「もっと食事をたのしくしたい」という思いがあったからでした。

――飲食のお店も、料理教室も運営される前提でこの直営店をつくられたのですか?

鈴木さん:お店を出すならどういうかたちがいいのか考えたときに、ただうつわを見られるだけでなく、それをどう使っていくのかも含めて提案するのが、マルミツポテリらしいと思ったんですね。私たちはうつわを通じて、食事全体の楽しさを伝えていきたいと考えているので。

鈴木さん:そのためにカフェや食堂でうつわを実際に使っていただいたり、料理教室でマルミツポテリのアイテムを使ってテーブルコーディネートをしていただくような場をつくっています。

「買ったとき」ではなく「使ったとき」の満足度を最大限にしたい

お客さまに食事全体を楽しんでもらうための心配りが表れているのは、お店作りだけではありません。webサイトを覗いてみると「器選び相談室」の相談フォームと窓口の電話番号が記載されています。

――お問い合わせフォームはどのサイトでも設置されていますが、うつわ相談専門の窓口があることにとても驚きました。

鈴木さん:食事をこころから楽しんでもらうためには「うつわを安心して使えること」が前提として必要不可欠です。使う前からあれこれと気になってしまっては、落ち着いて食事の時間を過ごすことができなくなってしまいますよね。そのためにも、うつわ選びや使用に関するお客さまの不安をできるだけ取り除くことが、私たちの役目だと思っています。

――実際にはどんな問い合わせがくるんでしょうか?

「使っていくうちにシミができてしまった」のような、実際に使っている中で困ったこととかが多いですね。あとは組み合わせのご相談、サイズ感についてもよくご質問をいただきます。

――器のバリエーションも豊富なので、選ぶときはつい迷ってしまいそうです。

そうですね。でも、どれを選んでも不正解ではないですし、マルミツポテリでは「買ったときの満足度」よりも「買った後の満足度」が高くなってほしいんですよね。

――買った後、ですか。

鈴木:買う瞬間ももちろんなんですが、食事を盛り付けて使ってみて「やっぱりこれを買ってよかった!」と、購入後さらに満足度が高まるのが理想なんです。うつわを使うのが楽しくなると、それに伴って食事の時間も楽しくなりますからね。

鈴木さん:ですので、お客さまからご相談をいただいたときにも、使ったときのイメージが浮かびやすくなるようなアドバイスをするようにしています。

選ぶ基準は、用途や実用性よりも「かわいい!」と思ったもの

前半ではおやつに合うものをご紹介いただきましたが、日常で使うものとなるとどうなのでしょうか。盛り付ける料理から決めるのがいいか、使い勝手の良さから選ぶのがいいのか……。うつわ選びの基準をお聞きすると、鈴木さんからは意外な答えが返ってきました。

――個人的には使い方はよく分からないけれど、自分がかわいいと思ったものをつい選んでしまうことが多くて……。実際のところ、どんな基準で選ぶのがいいのでしょうか。

鈴木さん:お客さまによっては具体的に「お正月に親戚や家族が集まるけど、取り分け皿が足りなくて」、「肉じゃがを盛り付けるうつわが欲しいんです」のように、盛り付ける料理や使用するシーンのイメージを持ってお店にいらっしゃる方もいます。

ただ不思議なことに、みなさん選びながらふと目についたかわいいものを買っていく傾向にあるんです(笑)。でも、かわいいと思ったものを買っていただくのがいいと思うんですよ。気に入ったうつわなら、どうやって使うか自然と考えたくなるじゃないですか。

――きっと使い道を無理矢理にでも作ろうとしますね(笑)。他の方も直感でいいと思ったものを最終的に買われるというのは、なんだか安心しました。

鈴木さん:使い道から選ぶのもひとつですし、直感的にいいなと思ったものを買って、その後何に使うか考えても遅くないですからね。正解はないので、「かわいい!」で選んでもいいんです。

マルミツポテリさんのアイテムでコーディネートするおやつ時間

せっかくなので、先ほどのうつわ選びのポイントを踏まえた全体のテーブルコーディネート方法も教えていただきました。すべてマルミツポテリさんのオンラインストアで購入できるので、気になるものがあればぜひチェックしてくださいね。

アガベチョコレート ミルク カカオ47%

プレートにおやつとマグを一緒に乗せると簡単におしゃれなひと皿に。迷ったときは同じシリーズから選ぶのがおすすめですが、自分で選んで組み合わせるのも楽しいですよ。この場合、マグは小さめのものを選ぶとバランスよく仕上がります。うつわもマグも白のシンプルな組み合わせにしたので、クロスは色がはっきりした個性的なものを。

〈使用したアイテム〉
アソルティ プレートS
ココン マグカップ(手作りハンドル)
ノマド

おかき揚げ チーズ

アンティークのような器で、印象的なひと皿に。大胆に描かれた柄が、おやつを華やかに見せてくれます。クロスも大人っぽい色や柄のものを選ぶと、よりスタイリッシュにまとまりますよ。

〈使用アイテム〉
ヴィーニュ プレートS
キュイジニエ(チャコールグレー)

ブールドネージュ リッチバニラ

高台付きの器を選ぶと、いつもと違った雰囲気が楽しめます。おやつをこんもりと盛れる小さめサイズがおすすめです。明るい色味のクロスは、お花が開いたような可愛い姿を引き立ててくれますよ。

〈使用アイテム〉
エクロールS
カンティーヌ ランチョンM

アールグレイのフィナンシェ

四角形のお菓子には丸いお皿を合わせるとバランス良く見えます。優雅に飛ぶツバメが可愛らしいプレートは、おやつの時間にぴったりです。クロスはうつわに使われている色のものを選ぶと、まとまりが出ますよ。

〈使用アイテム〉
アーリーバード ラウンドプレートS
フェルメ マグ
シャルパンテ ティーフォーク
ペイザンヌ (ブルー)

「このおやつにはどのうつわが一番合うんだろう?」と正解を求める気持ちでマルミツポテリさんにご相談しましたが、実際にはもっとうつわを選ぶときのわくわく感や、直感でかわいいと思ったものから使い道を考えてみるなど、思っていたよりも身構えなくていいことに気づきました。

まずはお気に入りのひと皿を見つけてみる。そこでうつわ選びが楽しくなってきたら、乗せるものを想像しみたり、クロスを選んでみたり、と徐々にステップを踏んでいく。お気に入りのうつわがある食卓を想像すると、それだけで楽しくなってくるはずです。

「好きこそ物の上手なれ」の気持ちで、みなさんもまずはときめくうつわを探しに行ってみてくださいね。

店舗情報

dishes
住所:〒151-0063 東京都渋谷区富ケ谷1丁目17−5(代々木公園駅から徒歩5分)
営業時間:11:00-19:00
定休日:水曜日
オンラインストア:https://www.marumitsu.jp/webstore/
instagram:@dishes_marumitsu

取材・文=ひらいめぐみ

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