2021.02.13

「送る」と「贈る」

snaq me

いよいよ明日はバレンタイン。

中高生のころは友だちや仲のいい男の子にチョコレート毎年をあげたものです。社会人になってからは誰かにあげる習慣がなくなってしまった気がするのはわたしだけでしょうか。

よく考えてみたら、自分のつくったものを『誰かに贈る』という行為は日常の中であまり多くないかもしれません。

誕生日やクリスマス、昇進など贈りものをしようと思う時に浮かぶのはどこかで買ったものだったり、お花だったり。

相手に喜んでほしいという気持ちには変わりないのですが、自分のつくったものを差し出すって、結構勇気がいることなんですよね。

わたしがこれまでで贈られたものの中でいちばん嬉しかったのは『短歌』でした。

歌集を書かれている著書の方が「何か単語をもらえたら、それをお題に詠みます」と言ってくださり、ものの15分でひとつの短歌をプレゼントしてくれたのです。

もらう経験すると、贈る相手が自分のためにつくってくれるのがいかに嬉しいかが分かるなあと身にしみた出来事でした。

<送る>と<贈る>。みなさん何気なく使い分けされているかと思うのですが、改めてどのような違いがあるか『新明解 類語辞典』(三省堂)で調べました。

<送る>は『手元にあるものを相手へ届くようにする』こと。<贈る>は『ある気持ちを込めて、何かをあげる』ことと記載しています。

では、拍手を<おくる>は?エールを<おくる>は?

二語の違いが『気持ちがあるかないか』だとしたら、拍手もエールも<贈る>がふさわしいはず。

<送る>には『送達、送別、届ける、過ごす』という意味も含まれています。

また、拍手やエール、声援を受け取るかどうかは相手次第なので<送る>が適切なのではないか、という意見もありました。

こちら側から一方的におくるものなのか、相手が意図的に受け取ろうとしてくれているのか。

そう考えてみると、自然にどちらの<おくる>なのか分かるかもしれません。

言葉についての話が長くなってしまいましたが、みなさんは今年誰に何を贈りますか?何を贈られましたか?

ぜひtwitterで#スナックミーのハッシュタグをつけてコメントをお寄せください!

また、昨日twitterでバレンタインにちなんだ小説を公開しました。

『もしたばこ税や酒税のようにチョコレート税が導入されたら…?』というお話。

チョコレートに思いを馳せながら楽しんでいただけたら嬉しいです。

文=ひらいめぐみ


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