2019.04.30

日本には本物のバウムクーヘンがほとんどない!?

snaq me

「平成最後の◯◯」「令和最初の◯◯」

最近はあちらこちらで聞きますね。平成に起こったブーム、平成の感動シーン、平成の事件、平成の音楽とか…街のデパート、商店街なんかも「平成饅頭!!」「令和なんとかー」とか結構目につくなと思って見ています。

僕は平成も終わりだから、令和だから、何かしよう!とは特になかったんですが、せっかくお菓子屋さんなので、「令和」最初のお菓子のお話をしよーかなーと思います。「バウムクーヘン」のお話です。

日本には本物のバウムクーヘンがほとんどない!!

??

僕には結構衝撃的なワードでした。昨年のちょうど今頃、普段なかなか食べられないようなお菓子を何か作れないかと情報収集をしていた時です。

どういうことかと言うと、バウムクーヘンの本場ドイツでは、国立ドイツ菓子協会なる団体があり、バウムクーヘンの基準が厳密に定められています。

その条件をクリアしなければ、バウムクーヘンとして販売することを認めない!という凄いルールです。(恥ずかしながら知りませんでした。。)その条件とは、

・油脂はバターしか使用していないこと。(代用油脂などはダメ)

・ベーキングパウダーを使用していないこと。

・「バター、小麦、砂糖」1に対して、「卵」を2とすること。

・その他添加物を使用しないこと。(乳化剤、人口香料などはダメ)

要するに原料は、「小麦、バター、卵、砂糖」のみということ。

では、日本で市販されているバウムクーヘンはというと。

なるほど。。。添加物のオンパレード。。

これが「日本に本物のバウムクーヘンがほとんどない」理由です。

こうなると食いしん坊バイヤーの胃袋に火がつきます!!ドイツの歴史・文化・伝統を守ろうとする意思に脱帽すると同時に、これ作りたい!!!!!届けたい!!!!という思いが。

写真のような市販されているバウムクーヘンは決して不味くはありません。むしろ、甘いし、しっとりとして僕たちが食べ慣れた味です。(コンビニ、スーパー、百貨店、通販のものを食べ比べました。全て美味しいんですよ?)

でもせっかくだったら、一生に一度くらい「本物」と呼ばれるバウムクーヘンを食べてみたいですよね?

そう意気込んだのですが、、、

冒頭に書きましたが、

これは1年前の話。。

バウムクーヘンの様に甘くはありませんでした。。

50社以上に断られる食いしん坊バイヤー

本物のバウムクーヘンをお届けしようと考え、早速これまで焼き菓子を作っていただいたお店に連絡をしました。

しかし、バウムクーヘンが通常のオーブンではなく、専用の機械が必要になるため、焼き菓子の中でも特殊で、なかなか製造元が見つかりませんでした。また、

「製造量が合わないですねー」

「うちでは難しいですねー」

「ショートニングや添加物入れないと無理ですねー」

「おそらく国内で作ってくれるとこなんてないんじゃないですか(失笑)」

などなど、通常量販店向けに製造しているところは、一回に作る量が膨大であることや、添加物を入れないと賞味期限が短くなり、流通に向かないことなどで断られました。

逆に専門店の場合は、お店を少数で行っていることもあり、オリジナルのレシピで製造できる余裕がないお店が多く、電話やメールを50社以上かけ続け、

結果、ゼロ。。。

スナックミーのお菓子は全て添加物や白砂糖を使用しないため、他のお菓子でもよくあることなのですが、かなり苦戦。。残念ながら諦めるしかありませんでした。。

-それから1年後の今年4月-

いつものように次の美味しいお菓子を探していたところ、偶然昨年見ていた同じ、バウムクーヘンの記事を発見。

「日本には本物のバウムクーヘンがほとんどない」

「やっぱり、これ作りたいなー。。。。」ということで、再度、チャレンジ。相変わらず断られたのですが、20社ほどかけて、最後のお店が、なんと!!

「いいですよ。作ってみましょう」

約1時間程度でしょうか?

詳細を詰めて、サンプル製造までたどり着きました。

1年かけてようやくかたちに

「メルヘン日進堂」今回ご協力いただいた、石川県にあるバウムクーヘン専門店です。

なんと創業は大正2年(1913年)

今年の2月で106周年目を迎えた老舗中の老舗。様々なバウムクーヘンを製造しているお店です。

職人の日野さん。マーガリンは一切使わず、バターのみの製法にこだわりつづけています。

さらに、材料を全部一度に入れてかく拌する製法の「オールミックスイン製法」(大量に簡単にできちゃう製法)ではなく、昔ながらにドイツに伝わる伝統製法、いわゆる「別立て製法」で行う為、卵白と生地のあわせ具合、その日の気温、室温等でも仕上りに影響する他一定の焼き上がりに至るまでには職人の勘と技術が必要となります。

そう!まさに求めいていた「本物のバウムクーヘン」の技術なんです!

そこから何度か試作を繰り返し、やっと本物が完成しました。

<どんな味わい?何が違うのか?>

市販のバウムクーヘンとの違いは、2つです。

「しっかりとした食感」と「濃厚だけど優しい後味」

バウムクーヘン焼成機は自動機械ですが、あえて手動で生地をお玉ですくい、上からかけて焼き上げ4る為、一層一層の層を薄くしっかりと焼き上げられます。そうすることにより、重厚感があり、でも硬くならい生地が完成するんです。

※約2時間程日野さんがつきっきりで作業します。

完成したバウムクーヘンには少しだけ気泡があります。これが乳化剤などを入れずに手作業で作り上げた証拠です!

一口食べるとまず重厚感のある食感、そして優しい卵の味わいを感じることができます。通常はお砂糖の甘味だけがガツン!とくるのですがそれがないんです。

だんだんときび糖のまろやかな甘味が強くなってきます。(もちろん今回も白砂糖は使っていません!)そして、最後は卵と小麦、きび糖のシンプルだけど奥行きのあるすっきりとした後味を感じることができます。

最初から最後まで変化のない砂糖の甘さだったり、最後に口に残る油脂のような重たい感じがまったくないんです!

職人日野さんからみなさんへ

バウムクーヘンは元々、ドイツの国菓であり、名前の由来はその姿が、木の年輪ににていることから、バウム=木、クーヘン=お菓子、「木のお菓子」と言う意味のものです。

今年は、奇しくもそのバウムクーヘンを焼く技術や文化が日本に初めて伝わって(1919年)からちょうど100年目の年です。

また、日本では、平成から令和に変わる大きな節目でもあります。この記念すべき旬に、新たなバウムクーヘン作りにチャレンジできた事がただただありがたく、嬉しい限りです。

もともと素材はシンプルにするように心掛けておりますが、やわらかさやしっとりさを求めるとどうしても材料を足してしまいがちです。今回のバウムクーヘンの製造では、〝限りなく素材を削ぎ落す勇気〟を勉強させていただきました。素材がシンプルなだけに、これまで以上に後味が良くなっております。

バウムクーヘンを通して、日常生活の様々な節目のシーンにおやつとして、また贈り物として喜んでいただけるよう、能登の最北端よりまぁるくまぁるくやさしい気持ちになれるよう心を込めてお届けさせていただきます。どうぞ大好きなご家族、お友達と囲んでお召し上がりください。

長々とお付き合いありがとうございます!ということで、大変お待たせしました!「本物のバウムクーヘン」をお届けします!!!

今回は特別に14cmホールサイズを2個セットで先行販売します!

5/3(金)12:00〜5/12(日)0:00まで!

10日間、1000セット限定です!!

もちろん、全てご注文を受けてからお作りします!日本でバウムクーヘンが作られてちょうど100年。時代が変わっても変わらない、本物の美味しさを体験してみませんか。


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