2019.04.06

復興支援企画:商品の開発ストーリーと生産者さんの想い

snaq me

みなさん、こんにちは。スナックミーの三田村です。

先日の記事(復興支援企画:あれから8年・・・)を公開したところ、ありがたいことにたくさんの反響をいただきました。

この時期に、被災された方々の痛みに寄り添い、少しでも力になりたい(今回は売上の一部を復興支援のために寄付します)と考えていらっしゃる方はとても多いんだな、と改めて実感いたしました。

そんなみなさまに、早く商品をご案内したい、という想いにかられながら、とは言うもののせっかく作るのだったら中途半端なものにはしたくない、というこだわりもあり・・・案の定商品製造は難航してしまいました。(ご案内が遅くなってすいません・・・・)

難航した理由はこちら。

そう、ホヤ(宮城県産)です。

燻製ホヤ自体は珍しいものではないと思いますが、市販されているものはいずれも添加物が使用されているものばかりです。

そこはスナックミーとして、ぜひ添加物フリーにチャレンジしたい!ということで、いつもお世話になっている精華堂霰総本舗さん(工場:宮城県)に相談したのが2ヶ月前。

新鮮なホヤを一口サイズにカットして、燻製させる。ここがとても難しくて、燻製度合いが強すぎると、とても硬くなって食感が損なわれてしまう。逆に燻製度合いが弱いと水分がおかきに移行してしまい、おかき部分が湿気てしまう。

試作の回数だけが積み重なっていく中で、ようやく納得のいくものができたのが3月下旬。そこから賞味期限検査に出してOKが出て、先日やっと販売開始となりました。(製造にとても手間暇がかかるため、200セット限定となっております)

無添加の燻製ホヤを使用しているので、賞味期限は2週間程度と短くなっていますが、その分とってもおいしいです!自信を持ってオススメできます。

また先日の記事でもご案内した通り、本商品の売上の一部はハタチ基金(被災地の子供たちに寄り添い20年間継続的に支援を行う基金)に寄付いたします。

※ハタチ基金 https://www.hatachikikin.com/lp/?gclid=EAIaIQobChMIu_HCkNqw4QIVFKmWCh2ZcwfKEAAYASAAEgLD2PD_BwE

米菓が大好きな方、ホヤが大好きな方、復興活動に協力したいという方!

ぜひ、お試しくださいませ。

商品の確認はこちらから ➡ https://chat.snaq.me/limited/details?c=93(現在は販売終了しています。)

生産者さんの震災の記憶

さて、本企画はもともと「今の自分ができることで、被災された方々のために貢献したい」という僕の個人的な想いからスタートしました。

そんな想いを汲み取っていただき、企画にご協力いただきました【精華堂霰総本舗】さんと【山内鮮魚店】に当時の話を聞いてみました。

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精華堂霰総本舗 代表取締役

清水 敬太さん

Q.当時の被害の全容について

海からは離れていたので、津波の被害はありませんでしたが、揺れは相当でした。建物の骨格は無事だったのですが、棚等は倒壊し、機械の多くは基盤が破損して動かなくなりました。

特に酷かったのは、ガス・上下水道・電気等「線」や「管」で繋がっているものは(電話やネットもそうですが)すべて断絶されました。駐車場は地割れができ地盤も沈下し、工場内外で新しい「段差」ができてしまい、それらは未だ直せない状態です。

Q.営業再開できた時期とその時の想い

社長(東京在住)が宮城工場に入ったのが3日後でした。山形庄内空港から片道のガソリンでたどり着き、辛うじて1日だけ出社できた近隣の2名と自転車で数時間かけて来てくれた工場長の協力を得て、一人で雪に埋まった工場に寝泊まりして復旧に努めました。

3月末くらいから、自分たちの家も大変な状況の中で出社してくれた従業員の力を得て、4月になって復旧できたところから稼働を再開することができました。その時は「想い」がどうのというより、兎に角「必死」でした。ひとつ問題を解決すると次の問題が立ちはだかり、の連続でしたので。

今でも印象に残っている言葉が2つありました。

東京在住の私から見れば人を心配できる余裕など無いほど大変なはずなのに

「私たちより、海の方の人の方が大変だから、何か役に立ちたい」

という従業員の言葉と、在庫があるのに出荷できず、製造もままならずにキャンセルが相次いで収入ゼロの状態で

「復旧できるまでいつまでも待つから、注文させてもらいます」

という個人のお客様の言葉でした。その後襲ってきた、福島の件による「風評被害」やそれに纏わる「心ない言葉」から従業員を守り切れなかった無力さと悔しさは、今でも思い出すと心がきしみます。

兎に角、何より従業員とその家族・親戚の方々が生きていくのに必死の状態でした。

Q.みなさまへのメッセージ

単独ではなく、地元企業のコラボによる企画というのは、ありがたさに加えて、ワクワク感が上乗せされて嬉しさもひとしおです。美味しさとともに、一緒につくる私達の楽しさのようなものも、ちょこっと感じてもらえると嬉しいです。

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山内鮮魚店

販売責任者 山内 恭輔さん

Q.当時の被害の全容について

2011年の3月11日の東日本大震災で発生した大津波により弊社は、店舗、自社工場、コールセンターの全てを流失いたしました。

Q.営業再開できた時期とその時の想いを教えて下さい。

2011年8月、場所を高台に移し、実店舗で商いを再開しました。とにかく町には店がない状況だったので、水産物だけでなく、精肉や日用品なども販売し、食堂も併設しました。必死すぎて、当時の心境をよく覚えていません。すごく忙しかった事は、覚えているのでたくさんのお客様に喜んでいただけたと思います。

Q.みなさまへのメッセージ

震災から9年目に、入りましたが、今もこうして3/11に関連した企画や、当時のつながりを大事にして下さって、大変感謝しております。今回の商品を通して、元気な姿と三陸のうまい海の幸をお伝えできれば幸いです。

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震災当時の辛いご記憶を思い出していただき、お二人には申し訳ない想いもしましたが、これを読んでいただいた方が少しでも「まだまだ復興は道半ば。できることから少しでも協力してみよう。」「災害はいつ来るか分からないので、普段から備えを万全にしておこう!」と思っていただければ、本当に・・・本当に、嬉しく思います。

これからもスナックミーは、みなさまに喜ばれるサービス、商品を通じて、復興支援などのような、社会的に意義のある活動にも積極的に貢献していきたいと考えています。

(プラスチックフリーの理念に共感し、現在はプラスチックの量を少しでも減らせるようなパックの改良を進めております。これは別の機会にご紹介させていただきます。)

これからもスナックミーをどうぞよろしくお願いいたします。東日本大震災において、亡くなられた方々に追悼の意を表し、お悔やみ申し上げます。

株式会社スナックミー

取締役 三田村


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