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干し柿と聞くと、柿がそのまんま干されたものを想像しますよね。でもスナックミーでお届けしているのは、スティック状になった干し柿なんです。
今回は、島根県東出雲のから「干し柿スティック」をお届けしてくださる、畑ほし柿生産組合(はたほしがきせいさんくみあい)の冨士本さんにお話をお伺いしました。
450年続く伝統の継承と、より美味しい干し柿を作るための革新。干し柿の秘密に迫ります。
干し柿スティックってこんなおやつ!
白い果糖をまとった干し柿を、手軽にスティックのように食べることができるおやつ。〝飴色の宝石〟と称されるほど希少な島根県東出雲の畑地区の干し柿を使用しています。口に入れると、とろける美味しさです。
本場の本物たる一貫生産
– とろける干し柿、きっと生産にも畑地区ならではのこだわりがあると思いますが、どのようなことにこだわっていらっしゃいますか?
畑ほし柿では、栽培から加工まで、一貫して行うことにこだわっています。
長くから、他産地の原材料などは一切使用せず、地区の農家のみなさんの手仕事で生産している。これが「本場の本物」と呼ばれる由縁です。
また、より自然に近い味の美味しい柿をお届けするために、園地での除草剤の使用や、一般的な生産工程である「硫黄燻製(硫黄を燃焼させて二酸化硫黄を発生させ、干し柿の防虫や黒変防止を行うもの)」も廃止しており、エコファーマーにも認定されています。
硫黄燻製は、柿生産において非常に一般的な手法なので、新しい挑戦をするのは大きな決断でした。
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干し柿生産は、自然が相手
– 美味しい柿を育てるためのこだわりで溢れていますね。その一貫生産の過程で苦労されることはありますか?
今(2019年2月当時)は柿の木の剪定作業中ですが、このような草刈り作業は年に5〜6回ほどあります。
傾斜地の園地がほとんどで、大型機械等は使えないため、小型のエンジン付きの草刈り機で行います。
一方で、毎年有機質を大量に投入するため、梅雨時期など草を刈っても刈ってもすぐに伸びてきてしまうのが大変ですね。
畑地区の生産者は、各自、自分たちの園地の草刈りをするのですが、全て刈り取るのに丸々2日ほどかかります。これを4月から10月ごろまでの間、おおよそ毎月行っているのです。
– かなりの重労働ですね……!
また、近年の温暖化によって柿を乾かすことにも苦労しています。
干すには、空気が乾燥し、寒いことが一番大切です。せっかく干しても暖かい雨降りなどが続いたら、カビの発生の原因に。我が家でも数年前に、2万個も廃棄しました。
自然が相手の仕事ですから苦労もありますが、「懐かしい味ね」と喜んで食べてくださる方々のためにも安心、安全な干し柿づくりを、自分たちも楽しんで続けていきたいです。
晩秋、オレンジに染まる柿すだれ
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栽培から加工まで一貫生産する中でも、こだわりがあるのが天日干しです。柿小屋で1ヶ月間、じっくりと乾燥させます。
ほかの干し柿の産地では機械乾燥させることも多いですが、畑では生産農家全19戸がそれぞれ干し柿専用の乾燥場である「柿小屋」を持ち、ここで乾燥させます。
じっくりと干された柿は、ゆっくりと甘みが増し、熟成され、芳醇な干し柿になります。
柿すだれでオレンジ一色に染まる晩秋は、まさに畑地区の干し柿づくりのハイライトです。
都市部や、若い人にも干し柿の美味しさを知ってほしい
– 干し柿スティックはどのようにして出来上がったのですか?
干し柿は伝統的で素朴なおやつ。美味しいものがなんでもある時代ですが、この美味しさを産地から離れた都市部の人や、若い方にも知ってほしいと思ったんです。そこで、食べやすいように干し柿をスティック状に切って商品にしました。
このスティック状の干し柿をきっかけに、都市部の方々にも畑ほし柿を知っていただくことができました。
ぜひ訪れたい伝統ある干し柿の生産地
– snaq . meユーザの皆様に、メッセージをお願いします!
機会がありましたら、どんなところで栽培から加工までしているのか、確かめにお越しください。秋には絶景を見ることができます。「畑ほし柿生産組合」のHPやFacebookもぜひご覧くださいね!
-Profile-
冨士本 和彦・畑ほし柿生産組合 理事
昭和30年(1955年)生まれ。代々ほし柿農家を営む。現在は、畑ほし柿生産組合生産組合の理事として、安心安全で美味しい畑ほし柿を一人でも多くの方々に味わっていただくために活動を行っている。
※本インタビューは発行当時の掲載内容です。
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