最近、ニュースなどで目にする機会も多くなった「健康経営」という言葉。『社員が十分なパフォーマンスを行えるよう健康面から投資すること』を指します。
そこで、今回は健康経営が話題になった背景やメリット、健康経営を実現させるための方法のひとつである「福利厚生」について考えていきながら、具体的なサービスを見ていきます。
なぜ、今「健康経営?」
健康経営の考え方は、1992年にアメリカの臨床心理学者ロバート・ローゼン博士が提唱した「健康な従業員こそが収益性の高い会社をつくる」という概念『ヘルシーカンパニー』が始まりと言われています。
アメリカでは1990年代から健康経営に対しての調査が始まり、各種取り組みが行われていました。日本では2009年頃から大企業を中心に健康経営の考え方が広まっていき、健康経営は国(経済産業省)の推進へと発展し、2015年に『健康経営銘柄』、2017年に『健康経営優良法人制度』が作られ、健康経営に優れた企業を表彰する取り組みが始まりました。
企業が「健康経営」を行うメリットとは?
健康経営を行っていくことで、企業には下記のような4つのメリットがあります。
①体調不良による欠勤、休職、離職のリスク減
社員の欠勤や休職、離職などは、会社全体の生産性に影響を及ぼすリスクです。特に病気による社員の離職は急なケースが多く、早急に新たな人材を確保するためにはコストがかかり、教育のための時間も大幅に時間がかかります。 事前に企業努力で防ぐことができる心身の病気に対して、早めの対策をとることで社員の勤務状況に関するリスクを減らすことができます。
(健康日本21推進フォーラムが実施した「疾病・症状が仕事の生産性に与える影響に関する調査」では、肩こりや頭痛など会社を休むほどではない不調(プレゼンティズム)を抱えていると生産性を100点にした場合は70点に、やる気や集中力は65点に下がるというデータもあります)
②労働意欲が高まり、生産性が向上する
健康的に働くことのできる環境は、労働意欲も高まります。 しっかりと健康・時間管理ができる生活を送ることは、社員自身のプライベートの充実にも繋がりますし、仕事とプライベートのメリハリがつけやすくなるため、作業効率のアップにも繋がります。 作業効率が向上すると会社の生産性にも繋がるため、社員にとっても会社にとっても相互によりよい効果が期待できます。
③医療費削減により収益が向上する
社員が心身の病気になってしまった場合、会社が負担する医療費は増えることになります。(年々健康保険の赤字額が膨らみ、企業財政は圧迫されています。平成29年度の健康保険組合予算集計結果によれば、経常赤字額が3,060億円となることが明らかにされています。全組合の7割が赤字決算であり、その赤字負担は該当企業が行わなければなりません。)
心身の病気になった社員に手当を支給することも大切ですが、事前に社員の病気を防ぐことができれば医療費の削減になります。健康経営の導入は経費が莫大にかかるイメージがありますが、社員の病気を未然に防ぐことができれば、長期的に見ることで将来的には医療費の削減に繋がり、収益の向上にも繋がることができます。
④労働環境整備による、企業イメージが向上する
健康的な社員が多い会社のイメージが定着することにより、外部からの会社のイメージアップに繋がります。人材採用、取引などにも好影響を及ぼすことができるとも言われています。
健康経営×福利厚生!話題のヘルシーサービス一覧
「健康経営のための福利厚生を導入したけれど、社内で利用されない・・・」という悩みを経営者・人事・総務の方から聞くことも増えてきました。オフィス内で目に見えてわかり、手軽に楽しむことのできる、食にまつわるヘルシーな福利厚生サービスを、今回は一覧で並べてみました。
OFFICE DE YASAI
OFFICE DE YASAIは2014年に都内でサービスをスタートした、野菜・果物を中心としたメニューをオフィスに定期的に届けるサービスです。現在のメニューは加工品を含め10〜20種類で、週2回から配送し、ミニトマトやキンカンなどカット加工が不要な野菜や、スティック野菜やサラダ、カットフルーツなども提供しています。
オフィスおかん
1品100円で、管理栄養士が監修した、食品添加物などを控え目にした安全・健康的・美味しい食事が取れるサービスです。毎月新しい商品が6種類も登場するので、飽きずに食べることができます。
パンフォーユーオフィス
パンを冷凍でオフィスに届けるサービスです。パンフォーユーが用意した冷凍庫に、定期的にスタッフがパンを届け、レンジでチンするだけで焼きたてのパンが楽しめます。
snaq.me office
上白糖、ショートニング、添加物などを一切使用せずに作り上げたお菓子が届くサービスです。従業員は1個50円~でナッツ、ドライフルーツ、独自に開発したプロテインバーなどの健康的なお菓子を買うことができます。毎月、人気商品などをヒアリングすることで、企業ごとに最適化されたお菓子を選んでくれます。
これから「健康経営」への取り組みを考えることは、企業を成り立たせる上で欠かせない要素のひとつとなっていく動きが、さらに加速していくと思われます。 企業がよりよいサービスを提供し続けるために、そして従業員が気持ちよく働いていくために、現状の課題を見つめ、適宜必要な健康経営のための福利厚生を検討してみてはいかがでしょうか?
※記事に掲載している情報に変更が加わっている場合がございます。最新のプラン情報についてお伝えいたしますので、まずはお気軽にご連絡ください。
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